「ちゃんと食べてるのに太れない!!」
そんな悩みを持つ方の食生活をみてみると、自分ではちゃんと食べている”つもり”でも、実は圧倒的に食事量が足りないケースがほとんど。
1日の生活で消費するカロリーよりもたくさんの栄養を摂取しなければ、当然のことながら体重は増えません。
ですが、食べても太れない原因が病気の可能性も考えられます。
たくさん食べても体重が低下してしまう場合に考えられる2つの病気と、その症状を紹介します。
体重低下を引き起こす可能性のある2つの疾患
食べても痩せてしまうの原因として考えられる一般的な病気は、糖尿病や甲状腺機能亢進症です。
それぞれの病気の症状を紹介します。
糖尿病になると痩せる!?
糖尿病は血糖値が上がってしまう病気です。
血液中の糖分が上昇するのなら太りそうなものですが、実際はまったくの逆。
糖尿病の原因はすい臓で作られるインシュリンの働きが悪くなってしまい、血糖値のコントロールができなくなってしまうから。
インシュリンは血液中の糖質を脂肪細胞に移すことで、血糖値を下げるのと同時に、脂肪細胞にエネルギーを蓄える働きを持っています。
もしインシュリンが機能しなくなってしまうと、食べ物から摂取した糖質がエネルギーとしれ使われなくなるばかりか、脂肪が増えることもなくなってしまうのです!
糖尿病には遺伝的な要素が強い「1型糖尿病」と、生活習慣の影響が強い「2型糖尿病」があります。
糖尿病の代表的な症状を紹介します。
- しっかり食べてるのに痩せてしまう(食欲が増える症状もある)
- 異常なほど倦怠感や疲労感を感じる
- 喉が渇いてしょうがない
- 尿の量が多くなる
血液は体中を巡っていますが、血糖値の高い血液は血管を少しずつ傷つけ、内臓などにダメージを与えてしまいます。そのため、放置しておくと様々な合併症を発症してしまうかもしれません。
もし糖尿病かもしれないと思ったら、近くの医療機関を受診してしっかりと検査をしてもらいましょう。
甲状腺機能亢進症とは?
甲状腺機能亢進症とはバセドウ病とも呼ばれる、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。
甲状腺ホルモンには体内のエネルギーを活発に消費する働きがあるため、普通に生活していても消費カロリーが劇的に増えてしまいます。
そのため、普通の食事量を摂取していても体重が減ってしまうのです。
甲状腺機能亢進症の症状を紹介します。
- 食欲が増えるのに体重が減る
- 喉が渇く
- イライラしたり不安になったり精神的に不安定になる
- 動悸・息切れがする
- 手が震える
- 寒さには耐えられるけど、暑さには耐えられなくなる
もしこのような自覚症状がある場合は、早急に医療機関で診てもらうのが大事です。抗甲状腺薬を使うことで症状がよくなるケースが多いので、専門医に相談してみましょう。
その他の病気
食べても痩せてしまう病気として糖尿病と甲状腺機能亢進症を紹介しましたが、もちろんこの2つの病気以外も考えられます。
たとえば胃がんや大腸がんの場合も、食欲不振や体重低下の症状が現れます。
セリアック病(小麦粉に含まれるグルテンが原因の自己免疫疾患)などの消化器官の病気になると、食べても上手く消化できないので痩せてしまうでしょう。
このように体内で何らかのトラブルが発生すると、それを治癒しようと身体が頑張るので消費カロリーは増えます。
異常な体重の低下は病気のサインと捉えることもできるのです。
念のため病院で診てもらうのが大切です
食べても太れないほとんどの原因は、「自分では食べているつもりでも食事量が足りなかった」や「慢性的に胃腸の調子が悪くて食べても栄養として吸収しずらい」というケースがほとんどです。
ですが、体重低下の裏に危険な疾患が隠れている可能性もあります。
「食べても太れない」に加えて「何らかの体調不良」が続く場合は、念のため病院で検査してもらった方がいいですね。