筋肉量が多くムキムキの人は、体重が重くても太っているといいません。
「太っている」という状態は、脂肪の量が多いということにほかなりません。
この脂肪の量は「脂肪細胞の数」と「脂肪細胞の大きさ」のふたつの要素から決まります。
太っている人は脂肪細胞の数が多く、その細胞ひとつひとつが大きいってこと。
逆に痩せている人は脂肪細胞の数が少なく、その細胞のひとつひとつがあんまり脂肪を蓄えていない状態になっています。
この「脂肪細胞の数」が太りにくい体質を作っているのです。
脂肪細胞の数が少ないと、食べても太りづらい
脂肪細胞の数が少ないと、そこに蓄えられる脂肪量も全体的に少なくなってしまうので、たくさん食べても太りづらい体質ということになります。
では、脂肪細胞の数はどのようにして決まるのでしょうか?
実は10代の成長期に脂肪細胞の数は決まってしまい、そのあとはほとんど変化しないと言われています。
子供の頃に太っていたら、脂肪細胞の数自体が多い状態。なので、たくさんの脂肪を溜め込むことができ、少し脂肪細胞が大きくなっただけでも肥満体型になってしまいます。
子供の頃から痩せていると、脂肪細胞の数自体が少ないので、たくさん食べてそれほど脂肪を溜め込むことが出来ないのです。
まわりの人を見てみてください。
子供の頃に太っていた人は、大人になっても太っていませんか?
それは脂肪細胞の数が多く、太りやすい体質だから。ダイエットしてもリバウンドしやすく、脂肪を蓄えやすい体質ってことです。
子供の頃に痩せていた人は、大人になっても痩せていませんか?
それは脂肪細胞の数が少なく、食べても食べても脂肪を蓄えづらいからなんですね。
脂肪細胞の数は大人になると変わらない?
以前は”大人になると脂肪細胞の数は変わらない”とされてきましたが、最新の研究では大人になってからも脂肪細胞の数が増えたり減ったりすることがわかってきました。
「子供のころにずっと太っていたのにダイエットで劇的に痩せた!」なんて女性がよくテレビに出ていますね。子供のころの体系が今後の人生を決めるというわけではないのです。
ではもともと脂肪細胞の数が少なかったとしたら、どうやってその数を増やすことができるのでしょうか?
脂肪細胞を増やす方法
普通の体系の人の脂肪細胞は、直径 70~90直径 70~90µm(マイクロメートル)ほどといわれています。
脂肪細胞ひとつが蓄えられる脂肪量には限界があり、その最大値は130µmほど。脂肪細胞が大きさの限界値に近づくと、さらに脂肪を蓄えるために脂肪細胞が増殖するのです。
脂肪細胞が大きくなると、それに伴って脂肪細胞が増えるということです。
つまり、太ることを意識してちゃんと栄養を取り、体重を増加させることで、少しずつ脂肪細胞が増えて痩せにくい体になるということなんですね。
子供のころに痩せていたからと言って、どれだけ食べてもやせたままというわけではないのです。確かに太りづらい体質かもしれませんが、努力することで健康的な身体を手に入れることができるでしょう。