筋肉をつけて体重を増やす方法

HMBで下痢になるなどの副作用がでたりすることはある?

筋肉を効果的に増やす成分としてHMBが注目されています。

もともとHMBはアメリカのプロ・ボティビルダーやスポーツ選手の間で広く使われていたのですが、最近ではHMBが配合された筋肉サプリメントもたくさん発売されています。

ですが「筋肉を増やすHMB」なんて聞くと、なんとなくドーピング的な感じもするし、副作用なんかも心配になります。

HMBに危険な副作用はあるのでしょうか?

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HMBの副作用とは?

まず、結論から申し上げると、HMBの副作用についてはほとんど心配する必要はありません。

「副作用」とは医薬品の使用で身体に起きる悪影響の事をさします。HMBは危険な筋肉増強剤などではなくただのアミノ酸の代謝物に過ぎないですし、医薬品ではありません。

牛乳の飲み過ぎで下痢になったのを「牛乳の副作用で下痢になった」とは言わないのと同じですね。

それに牛乳は飲み過ぎで下痢になるかもしれませんが、HMBは飲み過ぎで下痢になりませんし、何らかの悪影響が起きるリスクもかなり少ないです。

HMBを危険レベルまで摂取するのはほぼ不可能

肉や魚などのたんぱく質を食べると、体内でたんぱく質がアミノ酸に分解されます。そのアミノ酸の一種である「ロイシン」がさらに細かく分解されるとHMBという物質が作られます。

このことからわかるように、HMBはドーピングに引っかかるような薬品ではありませんし、摂取するだけで筋肉が付くようなアヤシイ成分でもありません。

誰の体内の中にも多かれ少なかれHMBはあり、HMBの量が多いと効率的に筋肉量が増えることがわかっているのです。

 

ラットを使ったHMBの毒性実験では、雄ラットで3490mg/kg、雌ラットで4160mg/ kgの経口摂取で悪影響が現れたとのこと。

これを人間に換算すると男性で558mg/kgとなり、女性で665mg/ kgということになります。

例えば体重65キロの男性の場合、558mg×65=約36グラムで副作用が出る可能性があります。

サプリで摂取できるHMBの量は1日で1~3グラム程度。危険な領域まで摂取する可能性はゼロに近いでしょう。

食べ物でHMBを摂取しようとすると、さらに大変です。

食べ物から摂取したロイシンからは、たったの5%程度しか代謝されHMBに変化しません。もし食事から副作用の危険があるほどのHMBを摂取するとなったら、720グラムのロイシンが必要ということになります。

720グラムなんて、肉や魚でも食べるのが難しい量。それを100%ロイシンで摂取するなんてほぼ不可能!!

というわけで、食べ物から、サプリメントから、どちらにしろHMBを危険な領域まで摂取するのはほぼ不可能といっていいのではないでしょうか。

 

もちろんラットだけではなく、人間を使ったHMBと筋肉量の実験でも、その安全性は確認されています。

1日3グラムの摂取であれば、効率的に筋肉量を増やすことができます。

1日6グラムの摂取になると、逆に筋肉量の増える量が減ってしまうそう。ただし、一般的な摂取量の倍である6グラムを毎日摂取しても、血液や肝臓・すい臓などに何の悪影響もでなかったとのこと。

とはいえ効率を考えても、HMBの摂取量は1日3グラムの以内にしておいた方が良さそうですね。

HMBの摂りすぎで悪影響が起きる可能性も…

HMBはとても安全なものですが、ごくまれに悪影響を及ぼす可能性もあります。

 

先日テレビで「筋トレをしている女性がプロテインの摂りすぎで重篤な健康被害を被った」という話が紹介されていました。

プロテインはただのたんぱく質であり、危険なものではありません。

ですが、彼女鵜は先天性の代謝異常があったため、過剰摂取で悪影響があらわれたのです。

同様の先天性代謝異常は子どもにも遺伝したのですが、子どもの方は普段の食生活でしかたんぱく質を摂取していなかったので特に問題は起きませんでした。

 

HMBにも同じことが言えるでしょう。

例えば「メープルシロップ尿症」や「イソ吉草酸血症」などの先天性代謝異常症である場合は、HMBを過剰に摂取した場合に何らかの悪影響が現れる可能性があります。

嘔吐、下痢、身体の痺れなど…もし万が一何らかの異常が現れた場合は、すみやかに病院に行って診察を受けましょう。

まとめ

  • HMBはアミノ酸の代謝でできる成分なのでとても安全
  • 1日3グラム以上摂取しても無意味。1~3グラム程度を目安に摂取する。
  • 体質的に悪影響が出る場合もあるので、摂取して体調に異常が現れたら病院へ行く

HMBはβ-ヒドロキシ-β-メチル酪酸(beta-hydroxy-beta-methyl-butyrate)の略称です。

「痩せていて筋肉が付かない体質」だったとしても、しっかりとたんぱく質を摂取して筋トレをする、それにプラスしてHMBのサプリメントを摂取すれば、効率的に筋肉量を増やすことができるでしょう。

HMBはたくさん摂取しても問題ありませんが、金銭面や効率を考えると1日3グラムまでとするのがオススメですね。

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