朝食を食べると痩せると思いますか?それとも太ると思いますか?
「朝食を抜くと太る」という話を聞いたことがありますが、それは朝食を抜くことでお腹がすいて、昼や夜にたくさん食べてしまうから。
また、朝にしっかりとエネルギーを摂取しないと、脳の活動が低下して日中にぼ~っとしたり、集中力がなくなってしまいます。同時に自分をコントロールする力も弱くなるため、ついつい暴飲暴食しがちになってしまいます。
これらの理由から、食べるのが大好きで太っている人は、朝食を抜くと太ってしまうケースがあるかもしれません。
ですが、食欲があまりない人、痩せている人、食べても太りづらい人が朝食を抜いてしまうと確実に痩せてしまうでしょう。
痩せ型体型と朝食の関係についての厚生労働省のデータと、農林水産省がオススメする最強の朝食を紹介します。
痩せすぎ体型の人は朝ご飯を食べていない
まずは、厚生労働省が発表した国民健康・栄養調査より、BMI=18.5以下の痩せすぎ女性がどれくらいいるのか、年代別にまとめたデータを紹介します。
BMI=18.5以下に該当する痩せすぎ女性の割合
20~29歳:22.3%
30~39歳:15.5%
40~49歳:10.0%
50~59歳:11.6%
60~69歳:6.7%
70歳以上:10.7%
参照元:厚生労働省「平成27年国民健康・栄養調査」
このデータを見ると、若い女性ほどBMI=18.5以下の痩せすぎ体型が多いというのがよくわかります。
20代の女性は4~5人に一人は痩せすぎに分類されてしまうんですね。
次に、同じく「国民健康・栄養調査」から、女性の朝食を食べない割合を紹介します
平成27年の朝食の欠食率の割合(女性)
20~29歳:24.0%
30~39歳:14.4%
40~49歳:13.7%
50~59歳:11.8%
60~69歳:6.7%
70歳以上:3.8%
参照元:厚生労働省「平成27年国民健康・栄養調査」
”欠食”とは「食事をしなかった場合」以外に、「サプリや栄養ドリンクだけで済ませる」「お菓子や果物、乳製品などの食品だけ」も含まれます。
朝食の欠食率は若い女性ほど高いのがわかりますね。
では、痩せすぎ女性と欠食の確率をまとめてみます。
年齢 | 痩せすぎ体型の格率 | 朝食の欠食率 |
20~29歳 | 22.3% | 24.0% |
30~39歳 | 15.5% | 14.4% |
40~49歳 | 10.0% | 13.7% |
50~59歳 | 11.6% | 11.8% |
60~69歳 | 6.7% | 6.7% |
70歳以上 | 10.7% | 3.8% |
70歳以上の高齢者は9割以上の方がしっかりと朝食を食べていますが、痩せすぎ体型の割合は増えています。
これは老化現象のひとつとしての体重低下であると考えられます。人間を含めたほとんどの動物は、高齢になると体重が低下します。これは筋肉量が少なくなるからと考えられています。
70歳以上のケースを除外すると、朝食を食べていない確率と、痩せすぎ体型の確率がほぼ相関関係をもっているような気がしますね。
この2つのデータを比較すると、朝食を抜くことが痩せすぎ体型の大きな原因のひとつであると考えられます。
朝食を食べないと、1日を通しての摂取カロリーも少なくなりますし、朝に体温が上がらずに基礎代謝も低くなってしまうかもしれません。
若い女性が健康的に太るには、しっかりと朝食を食べるのとても大切なんですね。
ちなみに男性は、女性ほど朝食と痩せすぎ体型に関係はありませんでした。
平成27年の痩せすぎ男性の割合と欠食率
年齢 | 痩せすぎ体型の格率 | 朝食の欠食率 |
20~29歳 | 8.9% | 24.0% |
30~39歳 | 3.7% | 25.6% |
40~49歳 | 2.7% | 23.8% |
50~59歳 | 2.7% | 16・4% |
60~69歳 | 3.6% | 8.0% |
70歳以上 | 5.3% | 4.2% |
参照元:厚生労働省「平成27年国民健康・栄養調査」
働き盛りの20代~40代にかけて、朝食の欠食率は約25%であるにもかかわらず、痩せすぎ体型の男性は女性に比べて少ない。
この理由はさまざま考えられます。
BMIは身長と体重から計算することができる、体型を簡易的に数値化したものです。BMI=18.5以下が痩せすぎに分類されるのですが、身長が高ければ高いほどBMIは高めに算出される傾向にあります。
女性よりも男性の方が平均身長が高いので、BMIの平均値も高くなり、その結果18.5以下の総数が減ってしまったのかもしれません。
また、男性は女性に比べてダイエットに対する意識が低いということも挙げられるでしょう。
誤解しないで欲しいのは、これはあくまでも数値上の比較に過ぎないということ。痩せすぎ体型で悩んでいる男性は、このデータで朝食の欠食率と痩せすぎ体型にそれほど関係がなかったからと言っても、太るためにはしっかりと朝食を食べる必要があります。
では、しっかりと太るためのオススメの食事を紹介します。
健康的に太るための朝食
農林水産省は「めざましごはん」というキャンペーンを行っていて、朝食にご飯を食べることを推奨しています。
朝食にオススメなのはトーストや麺類ではなく、日本人らしいご飯食なんですね。
ご飯には脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が豊富に含まれています。
ブドウ糖は体内に大量に溜めておくことができないので、朝起きるとスッカラカンのエネルギー不足状態に。そのまま朝食を食べずにいると、昼には脳がエネルギー不足でうまく働きません。勉強や仕事の効率が格段に低下してしまうでしょう。
ご飯であれば、食べるとゆっくりと消化され、朝から昼にかけて脳への安定したエネルギー源となります。
ご飯を主食として、野菜多めのみそ汁、そしてたんぱく質が摂取できる主菜。
納豆や目玉焼き、焼き鮭なんかがいいですね。それにプラスして牛乳やトマトジュースなどを飲むだけで、たんぱく質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルが十分に摂取できるでしょう。
農林水産省の「めざましごはん」サイトには、朝にオススメの献立がたくさん紹介されているので、そちらを参考にしてみるのもよいでしょう。
まとめ
忙しい朝でも、その日一日を充実して過ごすために、しっかりとした朝食は必要不可欠です。
また、朝食を食べないことで1日の総摂取カロリーが少なくなり、痩せすぎ体型に繋がる可能性も大いにあります。
もし痩せすぎ体型で悩んでいるのなら、少しだけ早起きして、まずはしっかりと朝食を食べるところから始めてみるのがいいのではないでしょうか。