イギリスのデイリーメールによると、食事を”スナック”、つまりおやつや軽食と認識するだけで、食事量が1.5倍にもなるということがわかりました。
この発表をしたのはサリー大学の心理学者ジェーン・オグデンです。
ということは…小食で悩んでいる人も、食べ物を軽食と認識すれば多く食べられるのでしょうか?
スナックが肥満の原因!?
サリー大学の心理学者ジェーン・オグデンは80人の女性を対象に実験を行いました。
実験では参加者を2つのグループに分けました
一方にはプラスチックの皿とスプーンを使って「これは軽食ですよ」とパスタを食べてもらう。しかも立ったままで。
もう一方には「この食事をどうぞ」と、普通の食器を使い、テーブルに座ってもってパスタを食べてもらいます。
パスタを食べてもらった後に、「次は味覚テストに参加してもらいます」とチョコレートやビスケットなどのスナック菓子を食べてもらうのです。
するとパスタをスナックと認識して食べたグループは、食事と認識して食べたグループよりも総カロリーで50%も多くお菓子を食べたとの結果が!!
2つのグループが食べたパスタの量は同じにもかかわらずです。
オグデン博士曰く、パスタをスナックと認識していたグループは、パスタを食べたことを”認識していなかった”ようなのです。そのため、食後のお菓子の摂取量が増えた。
つまり私たちはただカロリーを摂取すればお腹がいっぱいになるというわけではなく、「しっかり食べたな~」と思うこともまた、満腹感を感じるのに大切な要素ということなんですね。
参考文献:Eating a snack on the go does not fill you up as much as a sit-down meal - even if they contain the SAME amount of calories(デイリーメールオンライン)
食事量を増やすには立って食事をすればいい!?
似たような研究に「テレビを観ながらや友達と談笑しながら食事をすると食べる量が増える」なんてものもあります。これもまた、”食事をしている”という認識が食事量と関連していることを示す結果といえます。
小食であまり食べられない人は「食事をするぞ!」と意識しすぎている可能性があります。
「食べなきゃだめだ…」「しっかり栄養をとらないと…」と悩み、食事に対する義務感や恐怖感、罪悪感を持っていると、それ自体が食事を減らす原因になってしまうでしょう。
”食事をする”のではなく、”ちょっと軽く食べる”と考えるだけで、食事に対する意識が変わり、食事量も増える可能性があります。
そのためには立ったまま少量を食べるとか、わざとプラスチックや紙の食器を使うとか、しっかりとテーブルに食べ物を並べて食べないとか、そんな工夫をすればいいかもしれませんね。
もちろん、実験で使われたようなスナック菓子はビタミン・ミネラルなどの栄養が乏しいので、おにぎりやサンドイッチなどの手軽に食べられるものや、カロリーメイトなどの健康補助食品を何度も食べるなんて方法もよいのではないでしょうか。