人間の活動に必要なエネルギーは3大栄養素から摂取されます。
- 糖質1g=4kcal
- たんぱく質1g=4kcal
- 脂質1g=9kcal
3大栄養素の中では、脂質が一番カロリーが高いことになりますね。
私たちはカロリーを摂取して、それをエネルギー源として活動しています。
そうして、余った分のカロリーは脂肪細胞の中に中性脂肪(トリグリセリド)として蓄えられ、飢餓状態のときに消費される仕組みになっています。
では、脂肪を1kg増やそうとしたら、何キロカロリー必要なのでしょうか?
人それぞれ運動量も基礎代謝も違うので正確にはわかりません。
ですが、その大雑把な必要カロリーを計算してみました。
脂肪細胞を1キロ増やすのに必要なカロリーはどれくらい?
もし仮に、余分な摂取カロリーがすべて脂肪分として蓄えられるとするならば、脂質は1g=9kcaで、1キロ=1,000gとなるので、1キロ脂肪が増えるために1,000×9=9,000kcalが必要ということになります。
ですが、脂肪細胞は80%が脂質で、20%が水分で構成されています。
純粋に摂取カロリーだけみるなら、9,000kcalの8割である7200kcalを摂取すれば、脂肪800g+水分200gで1キロ分の体脂肪が増える計算になります。
しかしながら、実際にはそんなシンプルな計算式は通用しません。
摂取したたんぱく質が筋肉になったり、糖質のエネルギーが脳や内臓などの基礎代謝に使われたりしますし、食べたものすべてが完璧に消化吸収されるわけでもありません。食べても太れない痩せ体質の方は胃腸の働きが弱い場合が多いのですが、消化吸収能力が低下していると食べても全てがカロリーとして摂取できず、何割かはそのまま排出されてしまうでしょう。
そう考えてみると、7200kcalを摂取すれば体重がきっちり1キロ増えるわけではなさそうです。
一般的には脂肪細胞は1グラムで7kcalを蓄えているといわれています。
7kcal消費すれば1グラムのダイエットになるし、7kcal余分に摂取すれば1グラム太るということですね。
ですが、あくまでもこれは目安であり、個人の体質や生活習慣が大きな影響を及ぼします。
痩せ体質に悩んでいる人であれば、体質的なことを考慮し、余裕をもって1万カロリーを余分に摂取すれば、だいたい1キロくらい体重が増えるのではないでしょうか。
もちろん、あくまでも目安ですが。
オススメ記事:カロリー密度の高い食品を食べて、少量でも効率的に体重を増やす方法!!
1か月に1kg体重を増やすための食事内容の目安
10,000kcal÷30日=約330lcal/1日
1か月(30日)で体重を1キロ増やす場合は、普段の食生活にプラスして約330lcalを摂取する必要があるようです。
330kcalを30日食べ続ければ、合計でだいたい10,000kcalになるでしょう。
330kcalの目安を紹介します。
- 菓子パン1個分
- ごはん200g
- 食パン6枚切りを2枚分
- バナナ3本と半分
- サーロインステーキ100g
- マクドナルドのチーズバーガー1個分
- スタバのキャラメルフラペチーノのトール
- 牛乳500ml
いつもの食事に、これくらいの量の食べ物を追加で食べれば、約1か月で1キロ体重が増えることになります。
330kcalを食事内容で見ると、けっこうなボリュームがありますね。
これだけ食べれば、なんだか1か月で1kgは体重が増えそうです。
健康的に太るためには、「10,000カロリーを1か月かけて摂取する」というのがポイントです。
10,000kcal摂取すれば1キロ体重が増えるからといって、2~3日で急激に食べまくっても、消化吸収が追い付かずにほとんどが排泄されてしまうでしょう。それに、いきなり食べ過ぎたら体調を崩してしまうかもしれません。
それよりも、ゆっくり、じっくりとトータルの摂取カロリーを増やしていった方が、胃腸に負担をかけないですし、より健康的に脂肪をつけることができるのではないでしょうか。
いつもの食事を続けながらも、330kcalの食べ物を食べる。毎日の習慣になれば、それほど辛くないと思います。
もしどうしても辛い場合は、カロリーがしっかり摂取できる太るサプリメントを補助的に使えば、より効果的に太ることができるでしょう。
体重を1キロ増やすために必要なカロリーまとめ
- 脂肪細胞は1グラムで7kcal蓄えている
- 理論上は7,000kcal過剰に摂取すれば1㎏太ることができる
- 体質や消化吸収能力を考え、余裕を持ってひと月に1万kcal摂取すれば1キロ太れる。
- 1か月に1キロ太るには1日に330lcal余分に食べるのがオススメ
- 毎日継続して健康的な食生活を維持するようにしよう
10,000kcal摂取すれば1キロ体重が増える。
というのはあくまでも”概算”です。
10,000kcal摂取しなくても1キロ太ることができる人もいるでしょうし、10,000kcalを食べても全然太れない人もいるでしょう。
人それぞれ胃腸の機能も違いますし、栄養の吸収効率も違います。
日中の運動量も、基礎代謝も、体質だって違います。
ですがそれを踏まえたうえで、「10,000kcalで1キロ増える」を目安にすることはできるでしょう。
1か月に10,000kcal余分に食べてみる。
1日にすると約330kcalです。
これなら無理なく続けられるし、明確な数値があるので、食事内容の管理もしやすいです。
体重を短期間で増減させると、体調不良の原因になります。
しっかりと確実に太りたいのなら、1か月に1キロくらいを目安にして、じっくりと取り組んだ方が健康的ですね。