痩せていて筋肉がないガリガリ体型を改善するために、頑張って筋トレをしたりプロテインを飲んでも中々筋肉が付かない…。
そんな悩みにはHMBという成分が配合されたサプリメントを使うことで、効率的に筋肉量を増やすことができます。
HMBとはなんなのでしょうか?なぜ筋肉が増えるのでしょうか?
HMBの効果と検証実験の結果とは?
HMBの正式名称はβ-ヒドロキシ-β-メチル酪酸(beta-hydroxy-beta-methyl-butyrate)です。
必須アミノ酸のロイシンが体内で代謝されることで作られる物質です。
1996年にアイオワ州立大学の研究者がHMBに筋肉の合成促進効果と筋肉の分解抑制効果があることを発見し、一躍注目を集めました
日本ではプロテインほど一般的ではありませんが、欧米では筋トレの効果をアップさせるために広く使われています。
もともと、必須アミノ酸であるロイシンには筋肉増強効果があることが知られて今しがた、これはロイシンが体内で台車されHMBに変化するからだったんですね。
今、筋肉を増やすためにプロテインよりもHMBサプリメントが効果があると人気を集めています。
それは、ロイシンから生成されるHMBの量がごくわずかだから。
体内に摂取されたロイシンからHMBに変化するのは、摂取量の5%程度なのです。
ロイシンはたんぱく質の豊富な食べ物、特に魚介類や大豆製品、卵や乳製品に多く含まれています。ですが、摂取したロイシンのたった5%しかHMBにならないとしたら、とても効率が悪いです。
そこでHMBの成分を凝縮したサプリメントが広く使われているわけです。
サプリメントなら手軽に、大量のHMBを摂取でき、筋トレの効果を格段にアップさせることができるのです。
では、HMBサプリメントを摂取して筋トレをした人と、なにも摂取しないで筋トレをした人では、どれくらい筋肉の増加量が違うのでしょうか?
HMBサプリメントを使った比較実験
HMBの効果や摂取量を知るためにも、イーストテネシー州立大学のHMBに関する研究を紹介します。
この実験に参加したのは、20~40歳の男女(男性:39名 女性:36名)でした。
彼らを「プラセボ(偽薬)グループ」と、「1日3グラムのHMBを摂取するグループ」にわけて、HMBの筋肉に及ぼす影響を検証しました。
すべての実験参加者は、4週間継続して、1週間に3回のトレーニングを行いました。その結果、HMBを摂取したグループの方が有意に筋肉量が増加していました。
詳しく調べてみると、HMBを摂取したグループは血中のクレアチンホスホキナーゼレベルが低くなっていました。クレアチンホスホキナーゼレは筋肉が損傷すると増加する物質です。
このことから、HMBには筋肉の損傷を低減する効果が認められました。
また、HMBを摂取したグループは、特に上半身の筋肉増加量が大きくなることがわかりました。
プラセボ群は4週間のトレーニングで、除脂肪体重(脂肪を除いた全体重)が0.9±0.2kg増加し、脂肪は0.5%減少しました。
対してHMBを使ったグループは、除脂肪体重が1.4±0.2kg増加し、脂肪は1.1%±0.2%減少したのです。
この研究の結果、HMBの摂取とトレーニングを組み合わせることで、より効果的に筋肉量が増えることがわかりました。
また、筋肉増加効果に男女差はありませんでした。
HMB1日の摂取量の目安
HMBは少量では筋肉を増やす効果を発揮しません。
では、1日にどれくらいのHMBを摂取すればよいのでしょうか?
先ほど紹介した実験での摂取量は男女ともに1日3グラムでしたね。
一般的に、本格的な筋トレをするアスリートは1日3グラム、普通にトレーニングをするのなら1日1~3グラム程度が良いとされています。
HMBの摂取量は多ければ多い程効果が高まるというわけではありません。1日に3グラム使用した場合と6グラム使用した場合に、特に違いが現れなかったという実験結果もあります。
効果的に筋肉を付けたいのなら、1日のHMB摂取量は約3グラムがよいでしょう。
HMBの効果まとめ
- HMBは筋トレによる筋肉の損傷を防ぐ
- HMBは特に上半身の筋肉を増やす効果がある
- HMBの摂取量は1日1~3グラムくらいがよい
HMBの筋肉増加効果は、特に今までまったく運動してこなかった人たちで高まるといわれています。
男性も女性も、痩せすぎでヒョロヒョロ体型に悩んでいるのなら、HMBサプリメントを使って1週間に3回のトレーニングをしてみてはいかがでしょうか。
1か月ほど経過すれば、体型が少しだけ変わってくるのを実感できるでしょう。