グルテンとは小麦粉などに含まれるたんぱく質の一種。
このグルテンを食べると体調不良を引き起こす疾患を「グルテン不耐性」や「グルテン過敏症」と呼びます。
グルテン不耐性の方が安易に小麦粉を使った料理、例えばパンケーキやお好み焼きやうどんなんかを食べると、腹痛や下痢などを引き起こす可能性も。
さらに小麦製品をしっかり消化吸収できないばかりか、胃腸の調子が悪くなるので、他の食品の消化吸収能力も落ちてしまいます。
食べても太れない痩せすぎ体型の原因はグルテン不耐性(過敏性)の可能性もあるのです。
そんなグルテン不耐性で痩せている場合にオススメの食材を紹介します。
グルテンフリーの食べ物
日本人には乳糖不耐症の人が多いとされています。乳糖不耐症になると”牛乳などに含まれる糖質の一種”乳糖”が上手く消化できません。
牛乳をたくさん飲んで下痢をするのも、軽い乳糖不耐症の症状かもしれません。
逆に世界的に見ても日本人だけが”海苔”を消化吸収できるともいわれています。日本人は昔から海苔を食べていたので、体内で海苔を分解できるようになったんですね。
このように、体質によって消化できるもの、できないものは変わってきます。
特に最近注目を集めているのが”グルテン”です。
グルテンは小麦、大麦、ライ麦などに含まれるたんぱく質。グルテンをうまく消化できない体質の人は、グルテンを食べるといろんな悪影響が現れます。
グルテン不耐性(過敏症)の症状
- 特に小麦製品を食べた後に下痢や便秘が続く
- 慢性的な倦怠感や疲労感を感じる
- 集中力が持続せず、思考力が低下する
- 情緒不安定になる
- 偏頭痛やめまい
- 肌荒れやニキビがヒドイ
- むくみ
グルテン不耐性、またはグルテン過敏症の方がグルテンを摂取しすぎると小腸がダメージを受けます。
小腸は消化吸収を行う内臓の中でも最も大切な器官です。
胃は胃液で食べ物を消化しやすいように細かく砕き、ドロドロにします。
その後に送り込まれる小腸は、栄養吸収のメインの場所。食べ物のほとんどの栄養を吸収します。
大腸も栄養を吸収するイメージがありますが、大腸で栄養吸収はほとんど行われず、食べ物から水分を吸収して便を作り出すのが役割。ドロドロ状態の食物も大腸で水分を吸収されることで、硬~い”うんこ”と化すわけですね。
つまり栄養吸収のメインはあくまでも小腸なのです。
小腸が正常に働かないと、主要な栄養素のほとんどが吸収されることなくそのまま排出されてしまいます。
もしグルテン不耐性なのに気にせずにグルテンを含んだ食品を食べていたら、小腸がうまく働かず、どれだけ食べても栄養を吸収できなくなってしまうでしょう。
グルテン不耐性についてはこちらで詳しく説明しています→食べても太れない理由は小麦粉?グルテン過敏症の症状と対策について。
グルテン不耐性が食べちゃダメな食材、食べて欲しい食材
グルテン不耐性に特効薬はありません。
グルテンの含まれた食べ物を控えることが大切です。
ですがグルテン不耐性だからといって、炭水化物を食べないのは痩せすぎを引き起こす原因。
しっかりと体重を増やすには、炭水化物(糖質)、たんぱく質、脂質をバランスよく摂取する必要があります。
最高の栄養バランス食である卵や、たんぱく質豊富な肉類・魚介類。
納豆や豆腐などの大豆製品に、チーズや牛乳などの乳製品。
ビタミン、ミネラル豊富な果物や野菜。
小麦製品を食べない代わりに、これらの食材を豊富に食べるのが大切。
とはいえ、これでは糖質が不足してしまいます。
1日の摂取カロリーは、その6割程度を糖質から摂取することが推奨されています。
グルテン不耐性だと、炭水化物(糖質)の豊富なパンやうどんなどが全部ダメなのが辛いところ。
「糖質って言っても何を食べればいいの??」
と思うかもしれません。
そこでグルテン不耐性(過敏症)でも大丈夫な、グルテフリーで糖質の多い食材を紹介します。
グルテンを含まないオススメの主食
- ご飯
- 玄米
- ジャガイモ
- さつまいも
- トウモロコシ
これらの食材を積極的に食べれば、糖質不足になることはないでしょう。特に日本人としてはご飯をたくさん食べたいところです。
最近では炭水化物抜きダイエットなんかが流行っていて、炭水化物をまったく食べない人もいるようです。
ですが、糖質は身体を健康に保つためにとても大切な役割を担っています。
糖質の摂取が不足すると、頭が回らなくなるし、考える力が低下します。脂肪量や筋肉量が低下する原因にもなります。
グルテン不耐性だったとしても、しっかりと糖質の豊富な食材を食べましょう。
そうすれば、痩せていたとしても健康的に太れると思います。
では次に、念のためグルテン不耐性の人が避けた方がいい食べ物を紹介します。
グルテンを含む避けた方いい食べ物
- パン
- うどん
- パスタ
- ラーメン
- 蕎麦
- お好み焼き
- ピザ
- ケーキなどの洋菓子
- シリアル
これらの食材は食べないようにしましょう。
食べてしまうと小腸に負担をかけて、消化吸収を妨げる可能性があります。
グルテン不耐性でも糖質をしっかり食べよう!
グルテン不耐性でグルテンフリーな食生活を送っていると、糖質の摂取量が低くなりがち。
それでは健康的な肉体は維持できません。
今回紹介した糖質をたくさん含んだグルテンを含まない食べ物を積極的に摂取すれば、たとえグルテン不耐性だったとしてもしっかりと体重を増やすことができるでしょう。