世の中には、普通に生活しているだけで太ってくる人もいますし、普通に生活しているだけなのに痩せている人もいます。
すっごい大食いなのになぜか痩せている人。
逆に、すっごい小食なのになぜか太っている人。
なぜこんな”違い”があらわれるのでしょう?
「太りやすい人」と「太りにくい人」の違いについて説明します。
「太りやすい人」と「太りにくい人」の4つの違い
①もともとの食事量の過多
当然の話ですが、食事量が多い人は太りやすいし、少ない人は痩せやすいです。
どれくらいの量の食事をして満足するかは、かなりの個人差があります。
太りにくい人は、自分ではしっかりと食べているつもりでも、平均的に見ると小食の部類に入っている可能性があります。
食事の量を決める要因として考えられるのは、「胃の大きさ」です。
とはいえ、ホントに胃が大きい人がいたり、小さい人がいるわけではありません。
確かに個人差はありますが、胃の大きさは人によってそれほど変わりません。
変わるのは、胃のキャパシティです。
胃はある程度の食事をすると、満腹感を感じるようにシグナルを発します。
胃袋の80%まで食べないと満足感を感じない人もいれば、胃の30%ほどの食事量で満腹になってしまう人もいます。
胃の大きさではなく「胃がどれくらいの量で満腹感を感じるのか」の方が大きな個人差があるのです。
この差が、太りにくい体質の原因のひとつであり、満腹まで食べても太れない理由なんですね。
②食事の内容の違い
食べ物の好き嫌いや、家庭での食事内容も、太りにくい体質や太りやすい体質に多大な影響を与えます。
わかりやすく言えば、甘いもの、脂っこいものが好きな人は太りやすいく、食物繊維の多い野菜などが好きな人は痩せやすいってことですね。
食物繊維はカロリーゼロで満腹感も得られますし、同じ量でも糖質よりも脂質の方が倍以上のカロリーをもっています。
でもだからといって、野菜を控えて脂質を増やそうなんて思うと逆効果。
健康的に太るための食生活の基本は、たくさんの食べ物をバランスよく食べること。
肉だけ食べる、野菜だけ食べる、インスタント食品だけ食べる…どんな食品であれ、それだけ食べれば太れるとか、健康になれるというものはこの世に存在しません。
「食生活の偏り」は、不健康の原因になったり、太りにくい体質の原因になってしまうでしょう。
③内臓の機能
内臓や消化器官の機能も、太るために重要な要素です。
胃の働きが弱い場合は、消化吸収能力が低下して、食べてもうまくカロリーを摂取できません。
ストレスで胃が痛くなるなんてことがあるように、消化器官はストレスの影響を受けやすい臓器。
ストレスを感じやすい性格だと、消化器官の働きが低下して太れなくなるかもしれません。
また、最新の研究では、腸内細菌の内容によって「太りやすい体質」や「痩せやすい体質」があることがわかっています。
一見消化吸収と関係ないと思われがちな肝臓やすい臓の機能も、食べたものをエネルギーとして蓄えるために重要な役割を担っています。
このように胃・腸・肝臓・すい臓などの機能によって、太りやすい体質や痩せやすい体質が形作られます。
これらの内臓に影響を与える3つの要素として「生まれつきの遺伝」「性格」「生活習慣」が挙げられます。
遺伝や性格はなかなか変えるのが難しいでしょうが、生活習慣なら改善の余地があるのではないでしょうか。
④基礎代謝の違い
基礎代謝とは、な~んにもしないでただボ~っとしているだけでも体内で消費されるカロリーのこと。
内臓や心臓を動かしたり、最低限の生命維持に必要なエネルギーですね。
基礎代謝が高いと、運動をしなくても消費カロリーが多いってことになります。
つまり”太りにくい体質”ってことです。
基礎代謝が少ないと、消費カロリーも少なくなるので太りやすい体質になりやすくなります。
この基礎代謝は体質や筋肉量などが影響しており、普段から運動の習慣があって筋肉量が多い人は基礎代謝も高い傾向があります。
太りやすい→基礎代謝が高い
痩せやすい→基礎代謝が低い
太りやすい生活習慣を送る方法
「食事量」「食事の内容」「内臓の機能」「基礎代謝」これらの4つの要素が、太りやすい体質、太りにくい体質に影響を与えています。
生まれつきの遺伝的要素もありますが、その多くは生活習慣の改善で解決できます。
食事量を増やすには、毎日3食をしっかりと食べることが大事。
食事量は食べる量が少ないとだんだんと減っていくし、食事量が多いとだんだんと増えていきます。
肉や魚、野菜、穀物、果物などをバランスよく食べることも大切。
そうすれば、食事内容の偏りが改善されますし、内臓機能の低下も予防できます。
また、ストレスをためないこと、睡眠不足や運動不足にならないように気を付けることも大切です。
痩せている体型が嫌で「たくさん食べて太る!!」と思っても、長続きしませんし、体調を崩してしまう可能性もあります。
それよりも有効なのは、食生活を含めた生活習慣全体の改善なのではないでしょうか。