人の体型と性格には関連性があるという説があります。
太っている人→優しくて穏やか。
痩せている人→知的だけど神経質。
筋肉質の人→熱血と情熱!!
そんなイメージを持っている人も多いでしょう。
体型と性格について初めてその関連性を指摘したのは、ドイツのクレッチマー博士です。
今回は、クレッチマー博士が提唱した体型と性格の関係や、痩せている人の性格的特徴について紹介します。
痩せ体型の性格の特徴とは?
ドイツの精神科医クレッチマーは「体型」と「性格」に関連性があるとし、3つの分類を作成しました。
痩せタイプ:分裂気質。静か、控えめ、真面目。
肥満タイプ:躁うつ気質。社交的、親切、温厚。
筋肉質タイプ:粘着気質。几帳面、熱中しやすい、頑固、興奮しやすい。
この3分類は多くの心理学の書籍でも紹介されているので、知っている人も多いでしょう。
とはいえ、これらの分類はとても正確とは言えません。太っていても控えめな人もいるし、痩せていても社交的な人もいます。
精神科医や心理学のプロも、このクレッチマーの分類については懐疑的な人が多いです。
正直なところ、体型と性格の関連性については、明確にはわかっていないのです。
それでももし、強引に関連付けるとしたら、体内ホルモンの分泌が関係している可能性があります。
性格にはホルモン分泌が関係している?
筋肉異質タイプは筋肉量が多いため、男性ホルモンのテストステロンの分泌量が増えます。
筋肉細胞にはテストステロンの量を増やす作用があるのです。テストステロンが多いとやる気に満ち溢れ、行動的になります。
会社の社長や社会的に成功している人は、ジムに通って筋トレをしてることが多いそう。これも筋肉をつけて”やる気”を引き出すための方法なのかもしれません。
肥満タイプは脂肪細胞の量が多いため、女性ホルモンのエストロゲン分泌量が増えます。
脂肪細胞にはエストロゲンを増やす作用があるからです。
エストロゲンが多いと社交性が上がり、愛情が深くなります。仲間思いで面倒見がよい性格になる一方で、自分の所属するグループを大切に思うがゆえに、違うグループに対して攻撃的になる側面もあります。
この”自分とは違う人への攻撃性”は陰湿ないじめにもつながる性質です。
太っている人はいつも笑顔で誰にでも優しい、だけど裏に回ってみるとすごく酷いいじめをしていた…なんてのも、脂肪細胞とエストロゲンの影響なのかもしれません。
では痩せタイプはどうなのでしょうか…?
痩せ体型の性格的特徴
痩せていると、他の体型に人よりも筋肉量、脂肪量共に少ないです。
そのため、エストロゲンやテストステロンの量が他のタイプよりも少ない可能性があります。
また、食べても痩せているタイプの人は消化器官の働きがイマイチなことが多い。そうなると、しっかりと食べたつもりでも栄養不足の状態になってしまうでしょう。
カルシウムや鉄分、ビタミン類などが慢性的に不足すると、精神的に不安定になってしまうこともあります。
痩せタイプの人は「ホルモン分泌の減少」と「栄養不足」が原因で、太っている人や筋肉質の人よりも精神的に不安定になりやすいといえるでしょう。
痩せタイプの「分裂気質」はあるときは敏感に反応するのに、あるときはまったく興味を示さない、ある時は些細なことで激怒するのに、違う時にはとても優しい、という風に精神状態が極端な状態であることが多いです。
このような気質も、ホルモン不足や栄養不足の影響かもしれません。
筋肉質タイプのようになんにでも熱中したり興奮したりすることない。
肥満タイプのように優しくて思いやりがあるけど排他的になることもない。
痩せ体型の性格はホルモン分泌による影響が少ない分、ある意味では他のタイプよりも冷静で知的な特徴があるのかもしれませんね。
分裂気質を改善する方法
痩せ体型の分裂気質は、良い方向に向かえば物事をバランスよく捉えられる知的な性格になりますが、悪い方向に向かうと感情の起伏が激しく、自分の感情が抑えられないような性格にもなり得ます。
もし自分の分裂気質を変えたいのなら、痩せ体型を肥満体型や筋肉質体型に少しずつ寄せていくのが有効です。
しっかりと食べて、運動をする。
そうすることで脂肪と筋肉を増やせば、性格も安定してくるのではないでしょうか。
自分の性格を変えたいからといって、「自分を変える本」みたいな自己系本を読んだり、自己啓発セミナーにいったりするのはほとんど効果がありません。
本を読んで性格が変わったことなんてありませんよね?
それよりも、例えば筋肉ムキムキの体型になったとしたら、少しは自信がつく気がします。
痩せ体型の分裂気質が嫌なら、自分の体型を変えることが具体的な性格変更のきっかけになるでしょう。