シンデレラ体重とは、自分の身長を基準として導き出される理想的な体重のこと。
シンデレラという名の通り、女性の理想的な体重の目安として広く知られています。
ですが、シンデレラ体重を目標とした体重コントロールは、自分自身の寿命を縮めてしまう結果になりかねません。
シンデレラ体重の計算式と、シンデレラ体重が危険な理由を紹介します。
シンデレラ体重の計算式とは?
まずは、さっそくシンデレラ体重の計算式を紹介します。
シンデレラ体重=身長(m)×身長(m)×18
例えば身長156センチの女性の場合、1.56×1.56×18=43.8kgがシンデレラ体重ということになります。
これは身長と体重から肥満や痩せすぎを割り出すことができるBMI(Body Mass Index)という国際的な体格指標があります。
BMI=体重(kg) ÷ 身長(m)÷身長(m)
BMIによる体型の目安は下記です。
- BMI=25以上が肥満。
- BMI=18.5~25未満が標準体重。
- BMI=18.5以下が低体重。
シンデレラ体重はBMIで計算すると18というこになります。
例えば先ほどの例で紹介した156cmで体重が43.8kgのシンデレラ体重の女性がいた場合、そのBMIは「43.8÷1.56÷1.56≒18」となります。
シンデレラ体重のBMI=18という数値は痩せすぎに分類されることがわかります。
平均的な女性のBMI数値は?
身長が156センチの女性で、体重が43.8キログラム。なんだか数字だけ見ると普通な感じがしますが、平均的な体格の女性と比べてみるとその異常性がよくわかります。
厚生労働省が2017年に発表した「国民健康・栄養調査」によると、全国の女性のBMI平均値は22.6でした。
身長156センチの女性がBMI=22.6だった場合、その体重は「1.56×1.56×22.6=約55kg」となります。
156センチの女性の平均体重は55kgで、シンデレラ体重は43.8kgです。その差は、なんと11.2kgもあります。
平均より11kgも体重が少なくなったら、見た目的にガリガリという印象を与えてしまうかもしれません。
シンデレラ体重で引き起こされるかもしれない恐ろしいこと
BMI=18.5~25未満が標準体重ということになっていますが、最も健康で長生きできるのはBMI=20~22くらいということが大規模な調査でわかっています。
体型と寿命の関係についての東北大学と厚生労働省の共同研究でも、痩せている人よりも太っている人の方が長生きということがわかっています。
40歳の人の平均的な”余命”は痩せている人が最も短く、太り過ぎの人よりも平均で6年も短命だったとのこと。
6年って、けっこうスゴイ差ですね。
特に高齢になってからは、痩せすぎだと骨折しやすくなり、寝たきりのリスクも上がります。少しぐらいふくよかな方が、健康寿命は格段に長くなるんですね。
特にBMI=18.5以下の痩せすぎ体型は、標準体重に比べて格段に死亡リスクが上昇する可能性があります。
太りすぎでメタボリックな体型が不健康だということは広く知られていますが、痩せすぎも同様に、いやそれ以上に危険ということが、この研究からもよくわかるでしょう。
寿命以外にも、痩せ体型はさまざまな悪影響を及ぼします。
- 皮下脂肪が少ないと肌のシミ・シワの原因になる
- 痩せすぎ女性から生まれた赤ちゃんは低体重になりやすい
- 脂肪が少ないと骨粗しょう症になりやすい
- 脳の機能が低下し、アルツハイマー型認知症のリスクも上昇する
もし標準体重であれば、無理にダイエットをしてシンデレラ体重を目指すのは止めましょう。
そしてもし、BMI=18.5以下の痩せすぎ体型であれば、BMI=20~22の体型を目指して体重を増やすことをお勧めします。
そうすれば、生涯にわたって健康に生活できる可能性が高くなる。それは多くの研究によってわかっている”事実”です。
まとめ
①シンデレラ体重=身長(m)×身長(m)×18
②シンデレラ体重はBMI=18であり”痩せすぎ”に分類される
③痩せすぎの体型は健康を害する原因になり、寿命も縮めてしまう。
とくに今の10代20代の女性は過度にダイエットしがち。若い世代の体重の平均は発展途上国の平均体重すら下回るそうです。
健康と美容はどちらも大切です。ですが、やっぱり健康的な身体という下地があってこそ、本当に美しくなれるのではないでしょうか。