海外の若い女性を対象にした調査の結果、太っている、痩せすぎている、胸が小さい、背が小さいなどなど、約8割の若い女性が自分の身体に満足していないと感じたことがあることがわかりました。
さらにその半数が、「常に自分の身体に満足していない」と感じていることも。
その結果、女性たちは過剰なダイエットを繰り返し、健康を害してしまいます。拒食症や過食症に陥ってしまうこともあるでしょう。
太った体型であれ、痩せた体型であれ、自分の身体に満足するにはどうすればいいのでしょうか?
8割の若い女性が他人と比較して自信を無くしている
ガールスカウトが2016年に実施した「Girls Attitudes Survey 2016(女の子たちの態度に関する調査)」では、7〜10歳の女の子たちの約40%が自分の体を恥ずかしく感じたことがあると回答した。また、15%がほとんどいつもそう感じていた。
10歳年齢を重ねると、更に状況は悪化する。17〜21歳の女性の78%が自分の体を恥ずかしいと感じたことがあり、その半分は「ほとんどいつもそう感じている」と答えた。
参照元:なぜ若い女の子たちは、自分の体が好きになれないの?(ハフィントンポスト)
なぜ自分の身体に満足できないのでしょうか?
この調査では、有名人と自分を比較して自信を無くすのが、その原因のひとつであるとしています。
11〜21歳の女性の37%が、「自分を時々、もしくはしょっちゅうセレブと比較する」と答えた。比較することで、彼らは自分には何かが欠けているように感じてしまうだろう。
調査が行われたのはイギリスですが、日本と同じくイギリスの若い女性たちもまた、有名人やセレブと自分を比較して自信を無くしているようです。そうして無理なダイエットを行い、それが問題となっています。
さらに現代ではSNSが普及しているので、有名人やモデルはもとより、友人たちの写真と自分を比較して落ち込んでしまうことも多いかもしれません。
10代後半の女性を集めたとしたら、その内の8割くらいの女性が、お互いに比較し合って自信を無くしているってことになります。
平均からみると痩せすぎの女性2人が、お互いに相手の事を「痩せていてキレイ!うらやましい!」と思い、過剰なダイエットを行ってしまう…。そんなことが現実に起こっています。
過食症や拒食症になってしまうと、自分自身の体型を正常に認知できなくなってしまうといわれています。これを”認知の歪み”と呼びます。
”認知の歪み”ほどではないにしても、若い女性全体で自分自身の体型を正しく評価する能力が低下しているのは確かなのではないでしょうか。
みんなちがって、みんないい
痩せすぎで悩んでいる人も、太り過ぎで悩んでいる人も、その根っこは同じ。
問題は「自分の体型に満足できない」という気持ちです。
もしダイエットや太ることに成功しても、自分の身体に満足できなければ、さらなる過剰な努力で健康を害してしまうかもしれません。
一番大切なのは努力で体型を変えることではないのではなく、自分自身の身体を受け入れることでしょう。
ひとりひとり、性格が違うように、体格も違う。背が低い人もいるし、クセ毛の人もいるし、瞳の色も違う。
自分の体型に満足できない人は、他人も外見だけで判断してしまいがちです。外見的特徴や体型で他人を評価するのは止めましょう。
「みんなと一緒じゃないとダメ!!」という固定観念を捨てて、人それぞれの多様性を受け入れることが大切です。
みんなちがって、みんないい
これは金子みすヾの詩の一節ですが、こんな風に思えたらよいですね。
アルコール依存症は”緩慢な自殺”とも呼ばれています。拒食症や過食症も、”緩慢な自傷行為”と言っていいかもしれません。それは自分自身の身体をないがしろにすることと同じです。
自分の身体は自分だけの大切なものであり、太っていようが痩せていようがその価値は変わりません。
人生を幸せに豊かに過ごすには、大切なものを大切にするのが大事です。
当たり前のことと思うかもしれませんが、これができていない人が意外と多い!
自分の身体を大切にすること、それをないがしろにしていては、幸せになることは出来ません。
人は一人ひとり違うってことを受けれ入れて、自分の身体を大切に扱うことができれば、健康的に太ったりダイエットしたりすることができるのではないでしょうか。