肉の脂身や、炒め物に使うサラダ油、トーストに塗るバターなどの脂肪分たっぷりの食材。
なんとなく、食べ過ぎると身体に悪いような気がしますよね。
ですが、最新の研究では脂質はむしろ積極的に食べた方が長生きすることがわかってきました。
その研究の内容と、オススメの脂質の摂取方法を紹介します。
脂肪分をたくさん食べると健康的に太れる!?
脂肪は健康の敵だとずっと考えてこなかっただろうか? だが、実はそうではないのかもしれない。米カリフォルニア大学デイヴィス校獣医学大学院の新しい研究は『Cell Metabolism』でそう報告している。
この研究によると、脂肪を多く含む食事は長寿にプラスの影響を与えるだけでなく、記憶力や体力も向上させるという。ただし、いまのところはマウスについてのみの話だということは最初にはっきりさせておくべきだろう。
参照元:脂肪をたくさん食べると長生きする? 「ケトジェニックダイエット」には、知られざる効果があるかもしれない(WIRED)
①脂肪分が多く炭水化物が少ない食事
②普通の食事
③炭水化物と脂肪分の両方が少ない食事
これらの食事を3つのグループに分けたマウスに摂らせ、それぞれのマウスの寿命について比較実験を行いました。
その結果、①の「脂肪分が多く炭水化物が少ない食事」をしたマウスの平均寿命が13%も伸びたとのこと。
人間に換算すると7~10年も寿命が延びたことになります。
さらに、記憶力や体力などの運動機能も向上し、腫瘍の発生率も低下したというのだから驚き!
脳はその殆どが脂質で構成されています。脂質が決定的に不足した生活を送ると、脳に悪影響を及ぼすのはなんとなくわかりますが…脂質の摂取は運動機能をも向上させるのですね。脳の機能が維持されているから、運動機能も衰えないのかもしれません。
これはあくまでもマウスの実験にすぎませんが、研究者は「マウスで見られたプロセスはそのまま人間にも当てはまるだろう」との見解を示しています。
脂質を摂取して太れば長生きするかも
①脂質をたくさん食べると、寿命が延び、脳力や体力が維持される。
②痩せているよりも、適度に太っていた方が長生きするし、生涯にわたって健康を維持できる傾向にある。
③炭水化物やたんぱく質は1g=4kcalであるのに対して、脂質は1g=9kcalと、同じ分量でも倍以上のカロリーを持っている。
この3つの事実を総合して考えると、痩せている方健康的に太るために炭水化物ではなく脂質をたくさん摂取することは、とても理にかなった方法であるといえるでしょう。
オススメの脂質摂取方法
お手軽に、健康的に脂質の摂取を増やすには、やっぱりオリーブオイルがオススメです。特に特別な加工がされていない「エキストラバージンオリーブオイル」がいいですね。
オリーブオイルは免疫力をアップさせたり、がんを予防したり、ビタミンEやポリフェノールがたくさん含まれていて老化を予防するとされています。
普段の食事にオリーブオイルをプラスするだけで、簡単にトータルの摂取カロリーを増やすことができるでしょう。
例えばエキストラバージンオリーブオイルに塩と胡椒をかるく加えて混ぜるだけで、簡易的なドレッシングになります。それをサラダにたっぷりとかけるだけでOKです。
納豆にオリーブオイルを加える、なんてのもアリですし、スープに入れることもできます。オリーブオイルは熱に強い性質を持っているので、炒め物や揚げ物に使っても大丈夫。
パスタに追加でオリーブオイルを垂らしたり、朝晩にスプーン1杯のエキストラバージンオリーブオイルを直接飲むなんて健康法もあります。
オリーブオイルを上手に使えば、寿命が延びて、健康になり、しかも体重も増加するかもしれませんね。
「オリーブオイルがどうしても苦手!」ということであれば、オリーブオイルをギュッと凝縮したカプセルも販売されています。こういったサプリを上手に使えば、長生き&健康維持の助けになるでしょう。